第六回工場見学会(韓国視察団)は9月3日~9月5日の日程で総勢44名(成田組21名、関空組19名、現地合流組4名)が参加し、大所帯の視察団となりました。
ソウル近郊のSRF(固形燃料)の製造工場二社と、SRF専焼の発電会社を見学、意見交換をしてまいりました。

長田会長は挨拶で「中国のプラスチックの禁輸による廃プラ処理の問題、また国内のRPF需要の変化についての問題を前向きにとらえ、今後、韓国の関連業界と連携を深めていきたい。」と述べました。早速、韓国からも日本RPF工業会にSRF利用の発電所の見学の要望が来ています。11月には交流のスタートが切られます。
---------------------------------------------

9月3日 午後

YONGIN(龍仁)市のSamho社は韓国の生活廃棄物と事業場廃棄物(事業場生活系廃棄物+事業場排出施設系廃棄物)各々50%程度を原料として日量300トンのフラフの生産を行っています。

フラフの製品在庫(Samho社)

破砕・搬送・集塵のライン(Samho社)

処理は時間当り30~40トンで日量800トンの能力を持っています。韓国で最大のSRF製造会社です。
処理費用は生活廃棄物 100,000W/トン、事業場廃棄物1,400,000W/トンで、SRFの主な利用先はセメント会社で20,000W/トン(ウオン)の逆有償で、製紙会社は無償、発電所は有価だそうです。
人員は営業、事務員を含めて全従業員30名で生産を行っています。
「無駄なエネルギーは使用しない」との方針のもとフラフ製造工場の電気代は
月額60,000,000W(600万円)で済んでいるとのことです。
(注)生活廃棄物は日本の一般廃棄物にあたるものですが、生ごみは飼料、肥料用として分別されています。事業場排出施設系廃棄物は産業廃棄物です。韓国は世界でも電気の安い国で日本の三分の一と言われています。

今回の韓国視察団参加者

Samho社Lee Jang Kuen社長と長田会長

---------------------------------------------

9月4日 午前

WONJU(原州)市にあるWonju Green社の民間投資事業施設である原州市廃棄物総合処理団地とKOMIPO社が運営するSRF発電施設を視察しました。

Wonju Green社は民間業者(49%)、銀行(51%)の出資で設立され、原州市廃棄物総合処理団地はPFIの事業形態の一種であるBTO方式で運営されている。運営開始から15年(2014年12月~2019年12月)の契約で15年後には設備建物は整備後、原州市に譲渡される。
この処理団地では、原州市が収集運搬する一般廃棄物(生ごみを除く)、ビン・缶・ペットボトルなどの再活用廃棄物と、事業者が収集運搬する事業場生活系廃棄物、事業場排出施設系廃棄物が日量120トン~130トン入荷され、SRF施設(固形燃料の生産)、再活用選別施設、埋立施設で処理されている。また、管理施設では浸出水処理や埋立ガスによる発電も行っている。

正面玄関 (Wonju Green社)

施設説明の様子(Wonju Green社)

SRF処理施設は既設50トン/日(5トン/時間*10時間)と増設110トン/日(5トン/時間*22時間)の二系統でリングダイによる成形を行っている。日量50トンの生産で水分や異物が多く、乾燥工程もあり、時間当たりの生産量は3トン、16時間稼働となっている。品質規格は水分10%以下、低位発熱量は3500Kcal以上、灰分20%以下、塩素2%、他に硫黄、水銀等がありますが、当工場で生産されているSRFはそれぞれ9.6%、5160Kcal、13.7%、0.53%の値で規格内におさまっています。SRFは全量KOMIPO社に出荷されています。
---------------------------------------------
9月4日 午後

KOMIPO社(KOREA MIDLAND POWER CO.,LTD.=中部電力) は韓国で発電事業を手掛けている大手電力会社6社のうちの1社です。SRF専焼発電所Wonju Green Combined Heat and Power PlantはASIAN POWER AWARD 2016でBiomass Power Project of the Yearの部門で金賞の表彰を受けています。
この発電所は循環流動層ボイラーで10MWの発電能力があり、サイズ30~100mmの固形のSRFのみを使用しています。品質規格はWonju Green社と同じです。最大使用量は日量250トンですが現在160トンの利用にとどまりSRF(固形)の確保がネックになっています。購入価格(運賃込)は品質によって異なるものの今年の4月から30~40%アップのトン8500円ほどにもなっています。
SRF専焼ボイラーによる発電には、まだまだ改善する余地が残されていると聞きました。韓国には同様の発電所が他に2か所あるそうです。

固形燃料の受入口(KOMIPO社)

発電所の全景(KOMIPO社)

---------------------------------------------
今回の視察旅行では、Park Sang Ah氏(National institute of Environmental Research)、Shin Sung Ho氏、Ju Hyun Woo氏(両氏ともKorea Environment Corporation)には大変お世話になりました。また訪問先各社の皆様がたにはご丁寧な説明を頂き有難うございました。
また、Samho社のLee Jang Kuen社長からは、両国の関係者で定期的な意見交換ができる共同ワークショップを作ってはとの提案があり、前向きに検討することになりました。

以上