RPF使用による環境負荷低減効果

RPFのCO2削減効果

RPFは、石炭(例. 輸入一般炭)に対して燃焼時に同一熱量回収を行う過程で、石炭よりも約33%のCO2排出量低減効果のある高品位の燃料です。RPFを石炭代替燃料として使用することは、CO2排出の低減と枯渇性資源の節減、埋立て処分場の延命などの相乗効果も含めると、地球環境にとても親和的な施策です。

RPFのCO2排出量(0.67)

同一熱量当たり石炭のCO2排出量(1.00)

同じ熱量回収時にRPFは石炭より約33%のCO2排出量低減効果!!

表 二酸化炭素(CO2)排出量比較表(RPF vs 石炭)

使用する燃料 A)
単位発熱量 *1GJ/t
B)
単位発熱量kcal換算
1000/4.18605*A
C)
排出係数*2
D)
トン当たりCO2排出量
E)
RPFの石炭に対する
CO2排出割合
新エネルギー
(固形燃料RPF)
① 25.7 GJ/t ② 6,139 kcal/kg ③ 1.5700 t-CO2/t ④ 1.57 t-CO2/t 67.4 %
輸入一般炭 ⑤ 25.7 GJ/t ⑥ 6,139 kcal/kg ⑦ 0.0247 t-C/GJ ⑧ 2.33 t-CO2/t ⑩ 100.0 %
熱量換算係数 4.18605
(出典)

*1:単位・標準発熱量: 平成19年5月資源エネルギー庁総合エネルギー統計検討事務局「2005年度以降適用する標準発熱量の検討結果と改訂値について」

*2:排出係数:平成18年3月経済産業省、環境省令第3号「特定排出者の事業活動に伴う温室効果ガスの排出量の算定に関する省令」

(参考)

GJ(ギガジュール)とは109J(ジュール)のことです。
カロリーとの換算は以下の定式による。1.00000kcal=4.18605KJ(計量法上の定義式)

輸入一般炭のD)トン当たりCO2排出量は、0.0247tC/GJであるが、t-CO2/GJに変換するためには、(CO2分子量/C原子量)44/12=3.67を乗算いたします。

RPFのCO2削減効果:解説

各丸数字は上段の表内の各セルに記されている番号に対応いたします。

⑤より、RPFは石炭相当の発熱量ですから同様の数字を設定いたします。
①をキロカロリー表示に換算しています。①より、
25.7GJ/t=25.7×109÷4.18605×10-6=1000×25.7÷4.18605=6139.4→6139kcal/kg
になります。
平成18年3月経済産業省、環境省令第3号「特定排出者の事業活動に伴う温室ガスの排出量の算定に関する省令」より引用
③と同じ
平成19年5月資源エネルギー庁総合エネルギー統計検討事務局「2005年以降適用する標準発熱量の検討結果と改訂値について」より25.7MJ/kgとなっておりますが、単位を変換してGJ/tとしています。(GJ=1000×MJ t=1000×kgです。)
⑤より、25.7GJ/t=25.7×109÷4.18605×10-6=1000×25.7÷4.18605=6139.4→6139kcal/kgになります。
平成18年3月経済産業省、環境省令第3号「特定排出者の事業活動に伴う温室ガスの排出量の算定に関する省令」より引用
⑦より、0.0247t-C/GJは、1ギガジュール当たりの炭素トン数を表します。このため、トン当たりのCO2に変換するためには、
⑤×⑦×44/12(CO2の分子量/Cの原子量)=25.7×0.0247×(44/12)=2.327→2.33t-CO2/tになります。
※CO2の分子量とは炭素原子量(12)と酸素原子量(16)×2の和です。44=12+2×16=12+32
④と⑧は同じ単位、つまり1トンを燃やした時に排出されるCO2のトン数となるため、単純比較が可能です。100×④/⑧ 100×1.57/2.33=67.4%→67%
輸入一般炭、それ自身との割合ですから、1すなわち100%になります。

RPFの灰化率

さらに、RPFの灰化率は一般に3~7%程度で、石炭は11~15%程度ですから、ユーザーにとっては、RPFの低い灰化率によって灰の埋立て処分量や処理費の削減が可能です。

燃料を焚いた後に残る灰は、燃料ユーザーにとってその処分について大きな問題となっております。RPFの灰化率は石炭と比べて3分の1程度であり、同一熱量に対する灰の埋め立て処分量や処理費の大幅な削減が可能となります。

10kgのRPFと石炭を燃焼させて同一熱量発生時に回収される灰の量の写真

写真 およそ10kgのRPFと石炭を燃焼させて同一熱量発生時に回収される灰の量
メスシリンダー(左):RPF灰/メスシリンダー(右):石炭灰

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